テレビを消して映画に行こう

映画は語り合うまでが映画です。

新宿スワンⅡ

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いやぁ、やったねぇぇ。やっちゃったねぇぇ。いいぞいいぞっ!えーと、10対0で「マジすか学園」の勝ちでござます

日頃お世話になってる綾野剛浅野忠信が出ているのだから、危険とわかっていても観たかった。2人には何食わされたって文句言えないほど借りがある。これまで映画的幸福をもらっている。そうだ綾野剛にしても浅野忠信にしても椎名桔平にしてもさ、男は負け戦とわかっていてもやらなきゃいけないときがある。にしてもさあああ。ビバ、浅野綾野椎名!

広田アリスが演技的拷問にかけられている。すずが超絶きらめいているのに、ちはやぶっているのに。姉はなぜこれほどまでに。いやぁ、ひどい。ひどい踊りを踊ってます。その上スロー編集されてる。なんとかアンリよりひどいじゃないか。人権週間発動せよ。が、しかし、そこに我々は生を見る。私たちはすずじゃない。生きてくってのは泥水啜るドブネズミになれるかどうかってことだ。勇気出ました。ビバ、アリス!なんで名前カタカナなの?

歌舞伎町、水商売、ヤクザ、意味ない喧嘩。まっとうに生きようとしていると、こういう合成着色料みたいな世界が欲しくなるときがある。おっぱい大きくて可愛くてバカな女のコに銭使ってると自分がなんか刹那的でいい感じに思える。息苦しい健全に対してバランスとれるような。とか言って、明日の朝には死ぬほど後悔する最上級バカな俺。むかし歌舞伎町で12万脅し取られたよ。ビバ、俺!

仕事は選ぶな、玉砕しよう😆
なんかすずのチアガールのも心配になってきた。

マグニフィセント・セブン

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終わったとき、イヤッホーと能天気に叫びたくなる。推定200万発のドンパチにシビレれ、迫力の音楽と画に燃える。難しいことは何もない。オトコたちはしょーもなくてカッコよく、ワルはとことんワルで、オンナは強くてカワイイ。難しいことは何もない。映画固有の楽しさにドライブ。イケイケー!ヤレヤレー!どうせデンゼル・ワシントンが勝つとわかっていても楽しい。だって悪がワル過ぎるから、イ・ビョンホンがイカすから、童顔巨乳がマブいから。シンプル明快に勧善懲悪水戸黄門でノリまくり。映画的幸福。

さて、ベースは黒澤明七人の侍」である。死を前提とした戦いに加わる7人。彼らは死ぬこと必至、まさに必死なのにどことなく楽しそうで、それを客席から羨望する私。この感覚は「七人の侍」でも、リメイクのこの映画でも同じだ。死に場所を見つけたということは、生きる場所を見つけたということ。生きるという壮大な暇つぶしの中で、人生の目的と出会ったという錯覚を見ている男たち。ガンマン道は死ぬことと見つけたりというテラテラした高揚感。羨ましき大人のおとぎ話だ。

時折、ド派手な現代風の映像に、昔の志村喬や菊千代の白黒の粗いたたずまいが想起される。この映画を観ながら黒澤版を思い出すから、視覚は西部劇で意識は時代劇。自分の感覚が混線しておもしろい。油断してると童顔巨乳がすぐ篠崎愛に見える。ここでも混線。デンゼル・ワシントンがさすがに言わないから、ラスト心の中で「勝ったのは農民じゃ」と代わりにつぶやいた客は少なくないはず。

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